官公庁で導入されているというシンクライアント方式ですが

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シンクライアントという言葉を聞いたことがありますか?シンクライアントとは、クライアント側に必要な処理能力を持たせず、サーバー側で処理を行うことで、端末の性能に依存しない高速な処理を実現する技術です。

このシンクライアント方式は、現在、官公庁をはじめとする多くの企業や組織で導入されています。その理由は、セキュリティの強化やコスト削減、遠隔地からのアクセスが可能など、様々なメリットがあるからです。

シンクライアント方式のメリット

シンクライアント方式の最大のメリットは、セキュリティが強化されることです。シンクライアント方式では、クライアント側に必要な情報を全てサーバー側で管理するため、情報漏洩やウイルス感染のリスクが大幅に低減されます。

また、シンクライアント方式は、クライアント側に必要な処理能力を持たせないため、コスト削減にもつながります。PCやスマートフォンを購入する必要がなくなるため、大幅なコスト削減が可能となります。

さらに、シンクライアント方式は、遠隔地からのアクセスが可能です。例えば、地方自治体の役所であれば、市民センターや公民館に設置された端末から、本庁のシステムにアクセスすることができます。これにより、地方の方でも本庁のシステムを利用することができます。

シンクライアント方式のデメリット

一方、シンクライアント方式には、いくつかのデメリットもあります。まず、サーバー側での処理が必要となるため、サーバーの負荷が増加することがあります。そのため、サーバーの性能が低い場合は、処理速度が遅くなる可能性があります。

また、シンクライアント方式は、ネットワーク環境に依存するため、ネットワークの帯域幅が低い場合は、処理速度が低下することがあります。特に、遠隔地からアクセスする場合は、ネットワークの帯域幅が低くなりがちです。

官公庁でのシンクライアント方式の導入事例

さて、官公庁でのシンクライアント方式の導入事例についてご紹介します。まず、国土交通省では、全国の道路情報を集約するためのシステム「道路情報システム」でシンクライアント方式を採用しています。

また、法務省では、全国の刑務所を管理するためのシステム「刑務所管理システム」でシンクライアント方式を採用しています。刑務所内の端末からもアクセス可能であり、高いセキュリティ性能を発揮しています。

シンクライアント方式の今後

今後、シンクライアント方式には、ますます注目が集まることが予想されます。特に、高度なセキュリティを必要とする分野や、複数の地域からアクセスする必要がある場合には、シンクライアント方式が有効であることが期待されます。

また、クラウドサービスの普及に伴い、シンクライアント方式も進化することが予想されます。クラウド上でシンクライアント方式を実現することで、より柔軟かつ効率的なシステム構築が可能となるでしょう。

まとめ

官公庁で導入されているシンクライアント方式について、そのメリットやデメリット、導入事例、今後の展望についてご紹介しました。セキュリティの強化やコスト削減、遠隔地からのアクセスが可能など、様々なメリットがある反面、サーバーの負荷やネットワークの帯域幅に依存するため、デメリットもあります。

しかし、今後ますます注目が集まることが予想されるシンクライアント方式。今後の進化にも注目していきたいですね。

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