日本の教育システムは、国の発展とともに進化してきました。その中で、カリキュラムという言葉が登場し、現在の教育システムにおいて重要な役割を果たしています。しかし、カリキュラムという言葉の起源や歴史についてはあまり知られていないことも事実です。
カリキュラムの語源
「カリキュラム」という言葉は、ラテン語の「curriculum」に由来しています。この「curriculum」は、本来は「竿や杖」という意味を持つ言葉でした。しかし、中世ヨーロッパにおいては、学校で使用される教材や教科書が巻かれた巻物を指すようになりました。
そして、現代の意味での「カリキュラム」は、この巻物が学校教育において必要不可欠なものであることから、教育課程や教育プログラムを指す言葉として定着したのです。
日本におけるカリキュラムの歴史
日本においては、明治時代に西洋式の学校教育が導入されたことを契機に、カリキュラムが制定されるようになりました。最初は、教科書や教材を巻いた巻物がカリキュラムとして使用されていました。
しかし、昭和時代に入ると、国民学校教育令によって、教科書や教材を指定して、それを使用することが義務付けられるようになりました。この指定教科書制度は、戦後も継続され、現在でも存在しています。
また、昭和30年代には、学校教育法が改正され、教育目標・指導要領・学習指導要領が制定されるようになりました。これによって、カリキュラムはより具体的な形で定められるようになりました。
現代のカリキュラム
現代のカリキュラムは、教育目標・指導要領・学習指導要領を踏まえて、学校ごとに独自のものが作られています。また、文部科学省が定める教育基本法に基づいて、教育政策が進められています。
現代のカリキュラムは、単に知識を教えるだけでなく、生徒の能力や資質の向上を目的としています。そのために、授業内容や授業方法、評価方法などが工夫されています。
カリキュラムの重要性
カリキュラムは、学校教育において欠かせないものです。教育目標・指導要領・学習指導要領に基づいて作られたカリキュラムは、生徒の学力向上や社会人として必要な能力・資質の習得につながります。
また、カリキュラムは、教員の指導内容や評価方法を明確にし、授業の効果を高めることができます。さらに、学校や地域の特性に合わせてカリキュラムを作ることで、生徒の学びやすさや学びの質を向上させることができます。
まとめ
カリキュラムという言葉は、ラテン語の「curriculum」に由来し、教育課程や教育プログラムを指す言葉として定着しました。日本においては、明治時代に西洋式の学校教育が導入されたことを契機に、カリキュラムが制定されるようになりました。現代のカリキュラムは、教育目標・指導要領・学習指導要領を踏まえて作られています。カリキュラムは、生徒の学力向上や社会人として必要な能力・資質の習得につながる重要なものであり、教育の質を向上させるために欠かせないものです。
